たった一言があなたの明日を変えていく。しかも、口ぐせはノーリスク&ノーコスト。「どうして?」「なぜ?」と難しく考えるより、本書を手にとって、ひとまず“自己肯定感を高める口ぐせ”を試してみませんか。

口ぐせで人生は決まる
出版社: きずな出版
発売日:2023/7/4
単行本:256ページ
著者:中島輝
自己肯定感の第一人者/心理カウンセラー/作家/トリエ代表。
5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろから、HSP、双極性障害、パニック障害、統合失調症、強迫性障害、不安神経症、潰瘍性大腸炎、斜視、過呼吸、認知症、円形脱毛症に苦しむ。25歳で背負った巨額の借金がきっかけでパニック障害と過呼吸発作が悪化。
10年間実家に引きこもりつつ、代表取締役としてグループ会社を運営。自殺未遂を繰り返すような困難な精神状況のなか、独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続ける。10年間後、「恩師の死」がきっかけとなり35歳で克服。 その後、30年間の人体実験と独学で習得した技法を用いたカウンセリングとコーチングを行う。
この本を読むきっかけ
書店の人気書籍コーナーに平積みされてあった本の帯に目が留まりました。
「疲れた」「どうせ」「でも」・・・こんな言葉、癖になっていませんか?
これってウチの子どもがよく言う言葉!
一緒に買い物に来ていた子どもと発見して大笑いしました。
でも笑いごとではないかも・・
あとで著者はこの道では有名な方と知りました。
中田敦彦さんのYoutube大学でも著者 中島輝氏の他の本で「自己肯定感」が紹介されていました。
はじめに
私も自己肯定感について誤解していました。
自己肯定感の高い人=自己評価が高いとか、自信家のこと
自己肯定感を高める=承認欲求を満たし、ポジティブシンキングにならなければいけない
しかしこれは勘違いで、自己肯定感は「こころの免疫力」のことでした。
外部からの攻撃を防御し、傷を受けた後に早く回復する能力。
そして、こころの免疫力を上げるためには、こころの食事である「言葉」を選ぶことが大切です。
本書では「言葉の食習慣の改善」について紹介しています。
第一章 こころの免疫力を取り戻そう
自己肯定感は、大人になってからでも増やし高めることができます。
自己肯定感がもっとも高いのは「赤ちゃん」です。
立ち上がる、歩く、口の中に物を入れる・・失敗してもすぐに回復できるこころがあります。
昔は誰でも自己肯定感のチャンピオンだった。
だから自己肯定感は取り戻せばよい、ということです。
幼少期の環境や経験がその人の人格形成に多大な影響を及ぼすことは間違いありませんが、自己肯定感を取り戻すことは可能です。
自己肯定感を高めるために必要なのが「言葉」を選ぶこと。
「言葉の食習慣」の改善です。
言葉を変えるとは解釈を変えるということ。
ドイツの哲学者ニーチェは「事実など存在しない。存在するのは解釈だけである」と言っていました。
解釈を変えるために脳の機能を利用します。
人間の脳は、イメージと現実をうまく識別することができません。
イメージを利用して解釈を変え現実を変えていく、という試みです。
イメージではふわっとしているために、そこに「言葉」を与えることによってイメージが鮮明になり、意識に強く刷り込まれるようになります。
意識とは特に「潜在意識」です。
私たちが日頃意識できている顕在意識は4%しかなく、残りの96%の無意識と呼ばれる「潜在意識」を利用することでプラスの影響に変えていこうという試みです。
第二章 言葉の食習慣を変える
言葉の食習慣とは「言い換え」ではありません。
自分を変えるファーストステップとして「自己認識(客観視)」が必要です。
現在の自身の口ぐせを振り返ります。
- ジャーナリング(記録を付ける)
- 会話を録音する
- 人に尋ねる
- LINEを見返す
- 日記をつける
振り返りをした中で、自己肯定感の低い人に共通する口ぐせを紹介します。
- 否定語が増える
- 接続詞が増える(でも、だって、そうは言っても・・など)
- 気弱な話し方
- 攻撃的な言い回し
では反対に自己肯定感の高まる口ぐせを紹介します。
- 肯定語を多用する
- 否定語を使いたくなったら「かもしれない」を付け足しマイナス感情と距離を取る(もうムリ・・かもしれない等)
- アファメーションを習慣化する
- 「できる」より「できちゃった(現在完了)」の方が効果大
- にこやかに声を響かせる
- 大きな声をだすことによってアドレナリンが分泌され交感神経が刺激される。
- 笑うとエンドルフィンやドーパミンといった快楽ホルモンが分泌される。
マインドセットとして「予言の自己成就」という思い込みの力で潜在意識を活性化します。
そして「繰り返しを優先する」という脳の機能を利用して、口ぐせを習慣化します。
第三章 「安心感」という血液をめぐらせる
恐怖や警戒心といったネガティブな感情は、生きるために必要不可欠な感情です。
前章で「ポジティブシンキング」の必要性を紹介しましたが、強すぎるポジティブ信仰は危険です。
ポジティブ一辺倒になりすぎて、視野狭窄になったり、ネガティブを排除すると、さまざまな弊害や危険が生まれます。
昭和の徹頭徹尾ポジティブを求められた時代から、平成では内面的な評価実を求めるようになりました。
今の日本社会は「空気を読んで生きていく社会」で、SNSの発達により「炎上」しやすい社会です。
そんな中で「何もしないのがいちばん」のマインドに染まっていくと「自己決定権」を失い、自分ひとりで物事を決められない「指示待ち」になってしまいます。
ポジティブシンキング以前に重要で、こころの土台となっているものが「安心感」です。
- 心理的安全性(外部的要因による安全の保証)
-
自分の言動に対して、拒絶されたり、罰せられたりする不安や恐怖のない状態
「ここは大丈夫」という「解釈」 - 安心感(内発的なもの)
-
主観的な解釈
こころに安心感があれば「何もしない」という選択肢がなくなる→失敗が怖くなくなるから
自己肯定感の土台ともなる安心感を生み出す要素3つをご紹介します。
- (1)こころのシェルターをもつ
-
所属感を獲得しようという自主性
- (2)世界の広さや人生の長さを知る
-
「別の道もある」「これで人生は終わらないもの」
- (3)人を信じる
-
もっと人を頼っていもいい
第四章 自己肯定感のメカニズム
自己肯定感を構成する6つの“感”の紹介です。
1.自尊感情
ただそこに存在しているだけで、価値があると思えている状態
(人間としての私にフォーカス)
2.自己受容感
長所も短所も含めて「これが自分なんだ」と思える感覚
(個人としての私にフォーカス)
3.自己効力感
自分は何かを成し遂げられると思える感覚
4.自己信頼感
自分自身を信じられる感覚
(未来の自分を信じて、その力を頼りにする)
5.自己決定感
自分で選択したり、決定したりすることができる感覚
所得や学歴以上に「自己決定」の度合いが私たちの幸福感を左右する
自己決定が大切なのは、それがモチベーションにも感覚だから
特に内発的動機づけ
6.自己有用感
周囲の人や社会にとって、自分は役に立てていると思える感覚
誰かの役に立てているという実感は、安心、所属、自己効力感につながる
- ありがとう!
- ツイてる!
- できる!
第五章 こころの免疫力は波及する
「情けは人のためならず」という言葉があるように、自分の自己肯定感を高める口ぐせ周囲も変わっていきます。
- いい口ぐせは、あなたの人間関係を変えていく
- いい口ぐせは、新しい人間関係、新しい出会いも呼び込んでくれる
自己肯定感を高める最終目標は「自立」です。
- 経済的自立・・自分の稼ぎで暮らしていけること
- 精神的自立・・自分で考え、自分で決めること
この本は「精神的自立」について説いている本でした。
おわりに
根拠も理論もなくたって構わないから、とりあえずいい口ぐせを言ってみる
として「まず、やる」ことの大切さで締めています。
感想
成功したかったら成功している人の真似をするべき
という言葉をよく耳にします。
おわりにあった「まず、やる」に通じることなんだな、と改めて思います。
仕事柄「お金(経済的自由)」にフォーカスしがちですが、精神的自立がないと幸せになれないということを改めて実感しました。
今でこそこの本の意味も分かり、良さも実感するのですが、少し前は私自身も自己肯定感がかなり低かったのを思い出しました。
というのも昭和の封建的な制度の組織にいたときは、お給料はまぁ人並にもらえていたとしても、とても自己肯定感が持てる状況ではありませんでした。
ちょっとしたミス→生きている価値ナシ(自尊感情の否定)
言われたとおりにやればいい(自己決定権の否定)
今は自己決定権がある(自由がある)ので幸福を感じていますが、土台となる安心感をキープしていく努力は必要だなぁとは思います。
経済的安心感
精神的安心感
精神的安心感は自身の「解釈」によって変えることができるので、私もまずはよい「口ぐせ」を習慣にしようと思いました。
