東大思考

「東大生は、なんで頭がいいの?」
実は「生まれついての才能」なんて関係ない!
東大生は、「日常から、広く、深く考える思考習慣」がついているから、
あらゆることが「最高の教材」に早変わりするだけなのです。

今回紹介する本

東大思考

出版社: 東洋経済新報社 (2020/7/31)
発売日:2020/7/31
単行本:275ページ
著者:西岡 壱誠
1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。
そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、在学中の2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立、代表に就任。全国6つの高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施、高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。静岡県沼津市の誠恵高校では理事長付学習特別顧問を務める。

目次

この本を読むきっかけ

ブックランキングの上位に入っていたので、試し読みをしてみたら意外に深いと感じたので。

2020年の発売当初に購入後、いったん手放してしまっていました。

高校生になった子供が
「同じ授業を受けているのに、なぜクラスメイトで高得点が取れる子がいるのか?」
という質問を受けた際にこの本を思い出しました。
私がアドバイスするより、この本を読んでもらった方が分かってもらえると思い、再度購入しました。

まえがき

「頭のよさは誰でも身につけられる」として、その方法が「考える技術」や「思考法」としています。
私がこれまで読んだコンサルタントの啓発本と言っていることはほぼ同じです。
それを、中高生でも分かりやすい表現とレベル感で落とし込んでいる本です。
著者は偏差値35から東大合格を果たしたリアルドラゴン桜であることから、親しみやすさであったり「自分もできるかも」といった勇気をもらえます。
子どもたちに説明する時に使えるネタで大変助かっています。

この本は2部構成になっています。

第1部 東大思考の紹介
第2部 実践編

1.東大思考は日常生活でつくられるとして、5つの思考法を紹介しています。

  1. 原因思考
  2. 上流思考
  3. 目的志向
  4. 裏側思考
  5. 本質思考

2.実践編として1の思考法を日常生活での活用法を紹介しています。

日常生活で「地頭力」がグングン高まる東大思考とは

東大生の地頭は日常生活でつくられるとしています。
人より多くの時間を勉強に充てているわけでもなく、普通の生活をしている東大生。
違いは「日常の解像度」の高さ。
身の回りのすべてのことから学んでいるため、ある意味、生活のすべてを勉強に充てていると同じです。

①原因思考

原因思考を使うとたくさんのことを一度に記憶できます。
記憶は、「容量」よりも「収納の仕方」が大切で、東大生は丸暗記せず、見方を変えて覚えようとします。
その見方を変える方法が原因思考です。
記憶する対象は「結果」であるので、もともとの「原因」を知ることで丸暗記を避けています。
そして「関連付け」をすることで、1つの原因に対して複数の結果を覚えることが可能です。

②上流思考

上流思考を使うと要約力が高まります。
要約は、情報の整理であって、整理は情報の取捨選択をする行為です。
覚えるべき「ひとつ」を探す能力が「要約力」です。
具体的な内容に入る前の前提・背景いわゆる「上流」部分を知ることで、そのキーワードを見つけられるようになります。
上流知ることは、前提・背景を知ることとも言えます
「要するに」「そもそも」で上流を押さえ、下流とつなぐことで、誰でも分かる要約ができます。

③目的思考

東大生は目的の解像度が違います。目的をとらえてこそ手段が浮かびます。

東大生が説明がうまいと言われる理由
  1. 相手の未知を既知に変えるという目的がはっきりしている
  2. 相手の既知と自分の説明を結び付ける(たとえる力が高い)

④裏側思考

裏側思考とは、複数の視点で考えることです。一を聞いて十を知るというのは、1に対するものの見方を10持っている状態と言えます。
ものの見方を阻害するのが「確証バイアス」です。自分が正しいと思ったことについて保証してくれる情報ばかり集めてしまうことです。
東大生は、自覚的に複数の目のつけどころを増やそうとしています。
立場を変えたり、他の情報と組み合わせたりすることで、違う情報が見えてきます。
これこそ「一を聞いて十を知る」の本質です。
裏側思考は「肯定」なら「否定」も両方理解し思考を深めることで、ディベートの本質とも言えます。

⑤本質思考

東大生が「頭がいい」と言われるのは、問題を解決できる力が優れているからです。

  • 「伏線」を見つける能力が高いこと
  • 「ミクロな視点とマクロな視点」を両方を持っていること

マクロとミクロを行き来する思考が本質思考です。

原因思考 結果(マクロ)→原因(ミクロ)
上流思考 下流(ミクロ)→上流(ミクロ)
目的思考 目的(マクロ)→手段(マクロ)
裏側思考 表面(ミクロ)→裏側(マクロ)

本質を一言で説明するなら

・「これさえわかれば、あとは楽になる」もの
・物事の核となるもの
・理解しておけば何でもできるようになるたった1つのポイント

と言えます。

感想

中学時代から比べると高校時代の学習すべき量は比でないほど大量です。
中学時代は丸暗記で乗り切れたかもしれませんが、高校生はそうはいきません。
壁にぶち当たっていたところで「本質」を見極めることの大切さに気付いてもらえました。
第2部の実践編は、高校生が社会人生活を分かりやすくイメージできるような事例が載っていました。
私にとってはガチで活躍しているコンサルの方のビジネス書を先に読んでしまっていたので「目からウロコ」的なものはそんなにありませんでしたが、子供には響いていました。
「頭のいい人が話す前に考えていること(著者:安達裕哉さん)」の中にも「成り立ち」や「言葉の意味」を知る重要性が書いてあり、つくづく「本質思考」の大切さを感じました。
ハウツー本を読む時間を少し減らして「成り立ち」や「言葉の意味」などを調べる時間に充てなくては、と思った次第です。

この記事を書いた人

FPあちこのアバター FPあちこ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士

保険や投資信託などの金融商品の販売はしないコンサル専業FPです。
「読書好き」と言うわけではありませんが、コンサルのこと、自己啓発のこと、人生のことなど、"知りたいこと"や"課題解決"の目的があって本を読んでいるので、基本的にビジネス書やハウツー本です。
当ブログは、完全ネタバレの自分自身のための覚え書きのために作成しております。

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