本書はコンサルタントだけのものではありません。
職業・業界を問わず、 一生役立つ普遍的なスキルを、社会人一年目の基礎から理解できる本です。

図解 コンサル1年目が学ぶこと
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/7/16)
発売日:2021/7/16
単行本:224ページ
著者:大石哲之
1975年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に勤務。戦略部門のコンサルタントとして、事業戦略の立案、M&A、業務改革プロジェクトなどに従事。その後、インターネットスタートアップ、コンサルティング、エグゼクティブサーチファームの創業・パートナーなどを経て、現在は海外に拠点を移し、投資家としてプライベートな活動を行っている。
2014年に刊行した「コンサル1年目が学ぶこと」をベースに図解を加えてわかりやすくコンパクトに再編成した「図解版」
この本を読むきっかけ
今はコンサルフィーをいただくFPとしてお仕事をさせてもらっています。
コンサルタントとしてのFPにあこがれて、の世界に入ったのですが、実際はコンサルフィーだけでご飯を食べていけません。
課題解決のためのツールである「保険」や「投資信託」などの金融商品が主たる売上となる場合がほとんどです(ソリューション営業)
しかしある時、事情があって金融商品を販売しないことになり、「コンサルフィー」が主たる売上のFPになりました。
「コンサルフィーをいただくFP」の夢がかなったのです。
コンサルフィーをいただくFPとなったからには「相談料は妥当である」と思っていただけるような価値を提供しなくてはいけない、と身の引き締まる思いでした。
そんな時に見つけたのがこの「コンサル1年目が学ぶこと」です。
初版は2014年とのことですが、私が手に取ったのは2021年です。
2023年の今でもランキングに入っているベストセラーで、今でも折に触れ読み返したりしています。
なかでも私が「特に心に残った箇所」「大切だと思う箇所」をまとめました。
コンサルを学ぶ方にとって、必要な基本知識が詰まっておりますので、ご興味のある方はぜひ著書をご購読ください。
コンサル流話す技術
結論から話す
結論から話す代表的な方法が「PREP法」です。
- Point 結論
- Reason 理由づけ
- Example 具体例
- Point 結論の繰り返し
FPあちこ実際私が仕事をするうえでは、個人のお客様とお話する時(BtoC)は結論は最後にしていますが、法人や事業主のお客様とお話しする時(BtoB)は結論が先になります。
数字というファクトで語る
ファクトとは事実のことです。
自分の経験談や気の利いた言葉ではなく、動かしようのない事実をさします。
ウェブサイトや新聞に載っていない、こちらが教えなければ決して数えることができないようなデータこそが有効です。



「数字でものを言う」というのがFPとして大変効果的ですし、お客様が求めていることでもあります。
お客様はわたしの個人的な感想を聞きたいのではありません。
相手の期待値を超え続けること
「ビジネスをするうえでいちばん大事なものは何か?」
取材を通して、多くのコンサルタントにこの質問をしてみたところ、なんと全員の答えがずばり一致しました。
それは、「相手の期待値を超え続けること」です。
前提として、相手が何を期待しているかきちんと把握する必要があります。
求められていないことに時間を使っても、クライアントからは評価されないのです。
求められている中身がわかったら、次はそのレベルにおいて、何がなんでも相手の期待以上の成果を出す。これがビジネスのすべてです。
常に相手の期待値のちょっと上をいくことがビジネスの基本である以上、どんなに努力したところで相手の期待値が絶対に超えられない、とあらかじめわかっている案件は受けるべきではありません。
期待値を満たせないものは安請け合いしないことです。
本質的でない部分については期待値を下げてもらうように、事前にコミュニケーションをとっておくことも必要です。



「ビジネスは期待値マネジメント」なのです
コンサル流思考術
考え方を考える
作業をはじめる前に手順を考え、その段階で合意を得ます。
「考え方を考える」作業は問題解決の全体像を設計することです。
全体像が見えれば仕事が見える化され、進め方や難易度も分かります。
常に自分の意見をもって情報にあたる
若手のうちほど、単に情報を集めて満足する人が多いものです。
しかし、情報量を増やしたからといって、ビジネスの能力は一切、向上しません。
ビジネスの能力を向上させるのは、情報量ではなく、考えることです。
考えるとは、端的に言って、自分の意見をもつということです。
自分の意見をもってはじめて、学びの機会は生まれます。



私もはじめは「情報の感度の高い人がスゴイ人」と思って焦っていましたが、そうではないことが分かるようになりました。
自分の意見が浮かんでくるようになってから「学びの機会」を意識できるようになりました。
本質を追求する
本質を見出すには、情報量ではなく、一段高い視点が必要です。
多くの人は、情報をたくさん仕入れて、過去を分析し、個別の事例を積み重ねて、複数の結論を出します。
それを10も20も積み重ねたところで、いちばん大事な本質は見えてきません。
コンサル流デスクワーク術
ワンスライド・ワンメッセージ
1枚のプレゼンスライドに、多くのものを詰めすぎない、言うことをひとつに絞ることです。
聞き手が知りたいのは、そのグラフを、どう読み取るかというあなたの解釈です。



立派なスライドを作ることではなく「解釈」が重要なのです。
本は目的をもって読む
多くの人は、何が知りたいのかということを明確にしないまま、なんとなしに本を選んで、頭からお尻まで順番に読んでいます。
本の中には、いま必要としている情報も、そうでない情報もいろいろなものが混ざっていますが、それを取捨選択することなく、満遍なく読んでいる。つまり、「はじめに本ありき」になってしまい、自分が何を知りたいのか、どうしたいのか、何のために本を読むのかという「目的」を忘れてしまっているのです。



逆に「目的」をもって本を読まないと何も残らない気がします。
捨てる技術の磨き方
本を読むときにも、目的をはっきりさせるには、自分が何を知りたいかを自問自答する必要があります。
大事なのは、何が重要で何が瑣末なことかについて、自分なりの判断をもつことでうす。
それがわからないと、捨てる勇気ももてません。
プロフェッショナル・ビジネスマインド
ヴァリューを出す
直訳すれば「付加価値」です。
さらに、ひとことで言うと、それは「相手に対する貢献」です。
ここで大事なのは、あくまで評価するのは相手だということです。
仕事の価値を決めるのは、自分ではなく、相手です。
目線が、貢献すべき他者のほうを向いている限り、あなたの仕事には価値があるのです。
コミットメント力を学ぶ
仕事に対するコミットメントは、「約束したことを必ずやり遂げてくること」です。
コミットメント力が高い人に共通しているポイントを2つ提示します。
1.仕事内容に納得している
2.コミットメントが高い組織にいる
感想
この本の初版は2014年ですが、約10年経った現在はこの本に書いてあることがスタンダードとなっています。
あとがきにも「何年たっても色褪せない、普遍的なスキルを紹介する狙い」とありますが、2020年代となった今でも変わらないスキルです。
機会があって何回も読み直すのですが、その度に今となっては「できている」ことが増えて、自分なりに成長したなーと感じることが多々あります。
しかし「相手の期待値を超え続けること」「本質を追求する」の箇所は、ハッとされられます。
いつも原点を忘れないようにしたいと思いました。




